緑内障は手術すべきか?|点眼治療に限界を感じたら
ツイート緑内障で手術が必要になるのは最終手段とも言えます。
点眼で良くならず、レーザー治療でも眼圧が下がらなかったり、
房水の流れがよくならなかったりして手術しなければならなくなります。
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最終手段にもかかわらず、緑内障で病院に来る人は
症状がかなり進行してから来院する人も多いので、
実際は多くの人が緑内障の手術を受けていることになります。
緑内障の手術に踏み切るタイミングは眼科医の考え方によって様々です。
眼科医によっては手術は体に負担がかかるからということで、
できるだけギリギリまで点眼治療を行って、点眼で眼圧が下がらなくなったら手術する
という考え方の医師もいます。
また、毎日の点眼は手間がかかるし日々の生活に負担がかかるからということで
早い段階で手術を推奨する考え方の医師もいます。
どちらが良くてどちらが悪いというわけではありません。
かかりつけの医師がどちらの考え方かによって、手術のタイミングは決められるかと思いますが、
治療の仕方に自分の希望があるのであれば、手術を決める前に相談しておきましょう。
手術であっても点眼であっても、視神経に影響がでないレベルまで
眼圧を下げなければならないことには変わりません。
手術をしたとしても、誰もが点眼しなくてよくなるわけではなく、
眼圧が上がってしまうのなら、点眼治療を続ける必要が出てくるでしょう。
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手術は「線維柱帯切除術」という方法が一般的で、
角膜の一部に穴をあけて、房水の流れを妨げている
線維柱帯を切って新しい排水路を作る手術です。
この手術を行うと新しい通り道から房水が出るようになるため、眼圧が下がります。
手術は1時間ほどで終わりますが、1〜2週間の入院が必要です。
術後に気をつけることとしては、手術によって房水が流れ過ぎたり、
低眼圧が続くと視力が落ちることもありますし、
術後数年後にバイパスがつぶれて眼圧が上がることもあります。
そうなった場合は再手術が必要になります。
また、術後長期の合併症として、目の中に雑菌が入って眼内炎をおこすこともあります。
一方、「線維柱帯切開術」という手術もあり、こちらは細い針金のような器具を差し込んで、
房水の流れが悪い線維柱帯の内側を破る手術です。
線維柱帯切開術では術後にバイパスもつぶれないので、眼内炎がおこる可能性も低いですが、
眼圧はそれほど下がらないとも言われています。
合併症として術中や翌日に出血したり、一時的に眼圧が上がることもあります。
いずれの手術にしても、点眼にしてもメリット・デメリットはありますので、
ご自身の理想と主治医の考えとを率直に話し合いしてみることをおすすめします。