黒板の字が見えない 子供の視力が急に落ちたら心因性の可能性
ツイート急に黒板の字が見えなくなって、不思議に思っていませんか?
学校で視力検査をして視力低下に気づくこともありますし、
授業を受けていて、黒板の字が見えなくなることで気づく場合もあります。
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最近まで問題なく見えていたようなのに、
急に視力が下がっているようならば、心因性の問題かもしれません。
心因性の視覚障害の場合は、視力低下に見られる症状が出ず、
弱視の原因となる屈折異常や斜視も見つからないので、
眼科によっては原因が特定できず、原因不明の視力低下とされてしまうこともあります。
普通の視力検査をすると、
0.1程度しか見えないので視力低下しているのですが、
メガネを使っても視力が改善されないのが特徴です。
また、視力検査を何度か行うと、検査の度に視力が上下したり、
視力検査では視力が非常に悪いのに、遠くの看板の文字が読めるなど、
視力が安定していないように見えることがあります。
視力だけでなく、視野にも変化が出る場合があります。
病院などで視野の検査を行うと、
視野の検査中にどんどん視野が狭くなってしまう事があります。
このような急激な視力低下や視野の狭さがみられるのは、
8歳〜12歳ごろの女の子に多いです。
原因として一番多いのは、学校でのストレスです。
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大人と違って子供はストレスに対する耐性が少ないので、
強いストレスがかかるとそれを処理しきれないときがあります。
その処理しきれないストレスを外に逃がすために、
お腹が痛くなったり、耳が聞こえなくなったりすることがあるのです。
急激な視力低下も一見ストレスと関係ない症状ですが、
何らかの心理的ストレスを感じていると疑ってみても良いでしょう。
ストレスの原因は学校や友達の問題、塾など時間外活動での問題
あるいは家庭での問題かもしれず、多種多様で特定しづらいところです。
眼科での治療は視力検査や視野検査を行う程度で、
点眼や内服治療を行わないところが多いです。
それは、必要以上に検査をしたりして、
子供に不必要な不安を抱かせないようにするためです。
心因性の視覚障害は時間が経てば自然に治っていくので、
お医者さんもカウンセリング的に話しをすることで、
お子さんとの信頼関係を築くことを大切にするでしょう。
ただ、実際見えにくい状況がたちまち改善するわけではないので、
お子さんがメガネをかけたいと希望するかもしれません。
本来、近視になるような屈折異常も弱視もないのでメガネは不要ですが、
希望すれば度の弱いメガネを処方してもらうことも可能でしょう。
ストレスを減らす生活に心がければ、
だいたい6か月〜12か月で症状は解消されることが多いです。
あまりに長引くようでしたら、小児精神科や臨床心理士とも
連携して治療に加わってもらうのが良いでしょう。